【彼女をレンタルする時代】無償の好意

バッジテスト取得のために、スケートリンクに通っていると、技を教えてくれる人や私がバックで滑る時に一般のお客さんとぶつからないよう一緒に滑ってくれる人が出てきました。

こういうことをしてくれるのは、もちろん自分よりずっと上手な人です。

先生に個人指導をしてもらう時間が限られているため、こういうサポートをしてくれる人に感謝の気持ちが止まりません。

手助けをしてくれる人に対して感謝をするのは当たり前ですが、その好意は本人に返すのではなく、私よりできない人に対してアドバイスをしたり、一緒に滑ってあげたりして返そうと心がけています。

なぜなら、私のバッジテスト取得のために手助けをしてくれる人は、見返りなど求めていないからです。

それなので、好意は本人に返すのではなく、他に頑張っている人に与えれば、その輪は大きな波紋のように広がっていくのです。

私の好意も他の誰かに繋ぐことができれば、波紋同士が交わって、優しい世界がで広がっていくでしょう。

無償の好意って素敵ですね。

 

ところが、この好意も相手に不純な動機が見えると、とたんにモヤモヤした感情が生まれることがあります。

例えば、よくあるのが異性からの好意です。

異性からの好意にほんの少しでも『元を取りたい』という下心が見えた時、女性は相手を警戒したり距離を置いたりします。

女性側に男性に対する好意がなければ、男性が好意を寄せれば寄せるほど、女性から迷惑がられたり、時にはストーカーと恐れられたりしてしまうのです。

なぜ、女性が下心に気づくかというと、他の女性(もしくは同性)にはやらないことや言わないことをして、ポイントを稼ごうとしているのが見えてしまうからです。

特定の女性にしか優しくしない人って、残念ながら嫌われてしまうのです。

下心のつもりはなくても、自分の行動を振り返ってみて、好きな女性にしか優しくしていないなと思うなら、その女性からは下心と思われているかもしれません。

それなので、もし心当たりがあるなら、せっかくの好意が裏目に出てしまわないうちに、止めたほうが懸命です。

 

レンタル彼女としてお客様と接していると、好きな女性と親しくしたくて積極的に行動をしたのに、嫌われてしまったというお話を時々聞きます。

そして、『こんなにも優しくしているのになぜ嫌われるのだろう。女って分からない。人間不信になりそう』と、女心を知りたくてレンタル彼女を利用する人もいます。

答えを求めている方に対しては、なぜ嫌われてしまったのか、ヒアリングやプロファイリングをしながら原因を探ります。

すると、やはり下心と思われてしまうようなことを女性に言ったりやったりしているということがほとんどでした。

好きな女性に好意をぶつけたいという気持ちも分かりますが、下心の好意ではなく無償の好意を与えられるといいですね。

恋愛となると、相手に異性を感じて身構えてしまう人もいると思いますが、突然恋が始まるのではなく、恋愛以前に人としてキチンと信用できる人かどうか見られます。

そこで、『この人は自分にしか優しくないな』と思われてしまったら、距離を置かれてしまうのです。

デパ地下の試食ではないですが、無料で差し出されたものをうっかり食べてしまったら、買わなきゃいけないと思う心理に違いかもしれません。

一方的に押し付けられたものを買わされるのは迷惑なので、受け取りたくないのです。

けれども、友人から「これ美味しいから食べて」と言われたなら、すんなり受け取りますよね。

それは、すでに信頼関係が築けているから、受け取りやすいのです。

すなわち、信頼関係を築けた後であれば、あなたのことを受け入れてくれる可能性も出てきます。

それなので、まずは『無償の好意』を与えていきましょう。